α-トコフェロール配合抗酸化製剤におけるジヒドロケルセチンおよび関連フラボノイド
Vera Olicheva , Vladimir Beloborodov , Shamimeh Sharifi , Anna Dubrovskaya , Anastasiya Zhevlakova , Irina Selivanova , Igor Ilyasov
Int J Mol Sci. 2025 Jun 13;26(12):5659. doi: 10.3390/ijms26125659.
[概要(翻訳版)]
フラボノイドとα-トコフェロールの併用は、親水性環境と親油性環境の両方で作用する包括的な抗酸化システムを確立する可能性を秘めている。本研究の目的は、様々な研究で有望性が示されているフラボノイドであるジヒドロケルセチン、ならびに構造的に関連するフラボノイドと、様々な比率のα-トコフェロールとの間の抗酸化相互作用を調査することであった。抗酸化能は、脱色アッセイと遅延時間アッセイの2つのABTS•+ラジカルカチオン阻害アッセイを用いて評価した。本研究の結果、ジヒドロケルセチン、ケルセチン、ルチン、またはモリンとα-トコフェロールの配合物は、それらの比率に関わらず、加法的またはわずかに相加的ではない相互作用を示すことが示された。遅延時間データは二相パターンを示しており、個々の成分と比較すると、α-トコフェロールがラジカル消去の初期段階を支配し、フラボノイドは後期段階で活性化することが示唆された。この知見は、α-トコフェロールがアルコール媒体中でフラボノイドの早期酸化を防ぐ役割を果たしている可能性を示唆している。これらの知見は、栄養補助食品、化粧品、医薬品業界における抗酸化剤処方の合理的な設計に有益となる可能性がある。さらに、二段階抗酸化挙動は、二成分系抗酸化剤処方中の成分を測定するための、簡便かつ費用対効果の高い分析手法の構築につながる可能性を示唆している。
[原文:Linked PubMed®]
Dihydroquercetin and Related Flavonoids in Antioxidant Formulations with α-Tocopherol